タマシギ
左が雄、右が雌  沓掛町水田


 
 体長は23-28cm程で、メスのほうがやや大きい。オスメスとも目のまわりが勾玉のような模様
(アイリング)でふちどられ、胸にきれこむような細い模様があり、腹が白い。くちばしと足は長
いが首が太くて短いので、ずんぐりした体格にみえる。
 鳥類の中では珍しく、メスのほうが羽色が目立つ。オスはくすんだ灰緑色に黄褐色のまだら
模様がある地味な羽色で、勾玉模様と胸の模様も黄褐色だが、メスはのどが赤褐色で、勾玉
模様と胸の模様があざやかな白である。
  生態 [編集]水田や湿地、河川の岸など、淡水の水辺に生息する。非繁殖期は小さな群れを
形成していることが多い。夜行性で、夜になると水辺を歩き回って餌を探す。動きはあまり活発
ではなく、危険を察知するとまず身動きを抑えて地面に伏せたり、水中に目と鼻腔以外を沈め
たままの体勢で敵の様子をうかがうことが多い。
 食性は動物食で、水生昆虫や小型の軟体動物、環形動物などを捕食する。
繁殖形態は卵生。水辺に近い地上に枯れ草を敷いて営巣し、卵数は普通4卵、抱卵日数は19
-21日である。オスが抱卵・育雛する。
 繁殖期に、メスは夜間「コウ・コウ…」と鳴く。