セグロセキレイ 

2012.12.1 勅使池



2008.12.23 間米町

    
      2011.10.7 勅使池


 主に水辺に住むが、水辺が近くにある場所ならば畑や市街地などでも観察される。 好む地形はハクセキレイに近いが、比較的河川の中流域などを好む傾向がある。瀬戸内海の大きな河川の少ない地域では、海岸沿いの堤防・テトラポット上、干潟・砂浜で見られることも多い。ハクセキレイやキセキレイとは概ね棲み分けている。 ただし最近では主にハクセキレイの分布拡大により生息地が重なるようになっている。
 一年を通し、単独または番いで縄張り分散する。縄張り意識がとても強く、同種のほかハクセキレイ、キセキレイと生活圏が競合する場合には追いかけ回して縄張り争いをする様子がよく観察される。なお、他のセキレイと競合した場合に本種が強い傾向がある。
 食性は雑食で、採食方法などもハクセキレイに似るが、本種は水辺の環境に依存しており、畑など乾いた場所での採食行動はあまり見られない。夜は近隣の森などに塒を取る。
 繁殖形態は卵生。通常は年1回繁殖するが、年2回繁殖することもある。川岸の植物や岩の下、崖地の陰などに枯草などを用いて椀状の巣を作り、3-7月に4-6卵を産む。抱卵期間は11-13日で、主に雌が抱卵する。雛は14日ほどで巣立つ。
 飛翔時に鳴き、地鳴きは「ジュビッ、ジュビッ」などでハクセキレイに似るが濁るところで判別できる。 さえずりも同様に少々濁って聞こえる。